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シャミナード神父が考えていた福音宣教

1 シャミナード神父の洗礼観を知るためには、洗礼について彼がどのように行動したかを見ればよく分かります。
①彼はしばしば洗礼について黙想会を開催しました。
②他のテーマの黙想会でも必ず洗礼について言及しました。
③弟子たちへの説話や集会でも洗礼について話しました。
④黙想会は必ず洗礼の更新で終結しました。

2 では、なぜシャミナード神父はこれほどまでに洗礼を大切にしたのでしょうか。彼の考えと活動の原点を探ることにします。
 ①フランス革命の影響を受け、カトリックの教えや信仰の実践は約10年間、禁止されていました。それゆえ、カトリック教会を再建し、信徒の信仰を深めるためには、洗礼の秘跡や堅信の秘跡授与が喫緊の課題となりました。

 ②フランスにおけるカトリック教会と社会の対立は、ちょうどキリスト教が生まれた初代教会とユダヤ社会との対立関係に似ていました。どちらの場合でも信仰表明は命がけのことでした。フランス革命後の混乱した社会にあって、教会の再建を目論んだシャミナード神父の意気込みも、殉教を覚悟した勇気ある行動でした。
 
 ③サラゴサで受けた霊示がシャミナード神父の規範となっていました。その生き方の中心は洗礼でした。なぜなら洗礼を生きることによって私たちはキリストに似たものとなり、キリストの聖性に与ることができるからです。また福音を分かち合うことによってキリストを人々にもたらすことができるからです。シャミナード神父はこの模範を聖母マリアにおき、マリアのご保護のもとに私たちもキリストに至ることと考えました。なぜなら聖母マリアは信仰の模範であり、マリアを通して私たちはキリストに近づくことができるからです。シャミナード神父が聖母マリアをマリアニストの生活の土台に置いたのはこの理由によるものでした。



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