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社会の必要に応える

1、シャミナード神父の基本的な考えは、革命によって混乱したフランスの教会を再建するために信徒の協力を得ることでした。そのためには信仰共同体への加入を勧め、各自の信仰を分かち合うことにしました。それは信仰を実践することで周囲に模範を示し、教会再建への手立てとすることでした。シャミナード神父と弟子の基本的活動は信仰の共同体を構築し、人々を招き入れることでした。

2、信徒共同体には2つの原則がありました。第1の原則は「普遍性を持つこと」で第2は「時のしるしを見分けること」でした。
「普遍性を持つこと」とは福音宣教の手段と可能性を限定もせず排除もしないという意味です。なぜなら時間も能力も人的・物的資源が限られているからです。
「時のしるしを見分けること」とは、この場所、この時にどのような活動が望まれているかを識別することです。シャミナード神父は「時代の精神とその必要性に応えること」と表現しています。

3、「時のしるし」はどのようにして見分けることができるでしょうか。
 基本的には「その時代、その地域に置かれた人々の必要に目を留めること」です。シャミナード神父は革命後のフランス社会とカトリック教会の現状を目の当たりにしました。そして初代教会が福音に基づいた信仰共同体を形成したように、フランス社会に信仰共同体を構築することがシャミナード神父にとっての「時のしるし」でした。

4、以上の原則を現代社会に当てはめるとどのようなことが見えてくるでしょうか。世界には難題疑問が溢れています。貧富の差、正義と平和、民族と宗教の対立、情報化に伴う弊害など枚挙にいとまがありません。カトリック教会はこれらを時のしるしとして受けとめ、その解決に取り組まなければなりません。
私にとっての「時のしるし」は何でしょうか。マリアニストにとっての「時のしるし」は何でしょうか。どのように応えなければならないのでしょうか。
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